人材業界出身の採用担当が語る
参画者の不安を払拭するオンボーディング施策

Namba|人事
2021年f4samurai入社
Nakane|人事
2024年f4samurai入社

新卒・中途の採用をはじめ、メンバーの働きやすさの向上にも取り組んでいる人事チーム。

今回は、新規参画者のためのオンボーディング施策を企画・運営してきた人事のNambaと、2024年にf4samuraiに入社し、実際にこのオンボーディングを経験した人事・Nakaneの対談をお届けします。

オンボーディングの詳しい内容や新入社員視点のf4samuraiの印象などを聞きました。

「より“人”にフォーカスした仕事がしたい」
人材業界から人事職へのキャリアチェンジ

現在の担当業務とf4samurai入社までのキャリアについて教えてください。

Namba
「現在は新卒採用リーダーとして、当社にご応募いただいた学生の方の選考やそれに伴う各種発信、イベント企画などを主に担当しています。また、少し前までは中途採用の主担当だったこともあり、中途入社された新規メンバーのオンボーディング施策運用、入社後フォロー対応なども兼務しています。

入社前の経歴としては、新卒で人材紹介会社に入社し、IT・Web・ゲーム業界志望者向けのキャリアアドバイザーをしていました。求職者さまとの面談、求人の提案、選考・面接のサポートを行い、就業決定までを支援する営業職というイメージです。その会社に4年ほど勤めたあと、『求職支援だけで終わってしまうより、入社後の活躍までサポートし、人が生き生きと働けるような組織づくりにも携わりたい』と思い、f4samuraiに人事として転職しました。当時は私を含めて人事チームは3人だけだったので、はっきりと役割分担はせず、全員で総あたりするような形で業務に取り組んでいました。未経験な業務ばかりで苦労もありましたが、新卒採用、中途採用、広報関連業務など幅広い経験が積むことができ、良かったです。」

Nakane
「僕は今年(2024年)の1月に中途社員として入社し、現在は中途採用リーダーを務めています。大学卒業後、最初に入った会社では飛び込み営業をしていました。BtoBで商材を売る仕事だったのですが、『数字を追いかけるより、もっと”人”にフォーカスして丁寧な価値提供をしていきたい』という思いから人材紹介のベンチャー企業に転職をしました。企業側へ人材を紹介するリクルーティングアドバイザーと、求職者側へのアドバイスや求人紹介を行うキャリアアドバイザーを兼務する方針の会社だったため、人材紹介会社の業務を一通り経験することができたと思っています。」

Nakaneさんも営業を長く経験していたんですね。その後、どのような経緯で人事になったのですか?

Nakane
「2社目の人材紹介会社を去った後は、教育事業や転職支援を行っているスタートアップ会社で人材紹介事業立ち上げ責任者を経験し、その後3度目の転職でゲーム会社に採用担当としてジョインしました。人事にキャリアチェンジしたのはNambaさんと似た理由で、人材の採用から入社後の活躍までを一貫してサポートしたい、組織や事業成長に対してより深く関わりたいと考えたからです。その会社はブラウザゲームを中心に展開している会社で、デザイナーやコーポレート関係者など、新卒・中途合わせて年間100名ほどの採用に関わっていました。そこで2年ほど勤めたのち、f4samuraiに合流したという流れになります。」

新規参画者の活躍を支える
f4samuraiのオンボーディング施策

人事チームでは、新規参画者のためのオンボーディング施策を企画・運営していますよね。どんな内容なのか詳しく教えてください。

Namba
「オンボーディング施策は、中途採用で新たに入社された方向けの総合的なサポート制度で、私を含めた複数の人事メンバー、そしてマネージャー陣を中心とした現場の皆さんとで協力して運用しています。

入社後の人事面談やメンター制など一部のサポート施策は以前から実施していましたが、社内へのヒアリング結果や、私自身が中途社員として入社した実体験に基づき、施策のアップデートを先日行いました。

具体的に行っている取り組みとしては、大きく4つあります。

1つ目は、参画者の方1名につき“メンター”と呼ばれる相談役のようなメンバーを1人つけることです。メンターは、実務面のキャッチアップをサポートするほか、参画者の方の悩みや相談、『会議室の場所がわからない』などのちょっとした疑問をなんでも聞いて、f4samuraiという環境に慣れていただくための案内人のような役割を果たしています。

2つ目は、参画者の方とメンター・人事とがそれぞれ行う1on1ミーティングです。人事は元々参画者の方と1対1で話す面談を定期的に設けていたのですが、メンターにも同じ場を作ってもらうようお願いしています。メンターとのミーティングでは、参画者の方が気負わず話せるように、内容は雑談でもなんでもOKと伝えていて、気軽にコミュニケーションを取れる場として活用してもらえたらと考えて始めたものです。

3つ目が、『プロセスシート』という資料の作成と運用です。プロセスシートにはまず所属部署のマネージャーが、入社からの3ヵ月間でお任せする想定の業務と、どのような役割や成果を期待しているのかを言語化してリストアップします。そしてこのリストを参画者と受け入れ側との認識合わせに活用し、参画者の『何から着手すればいいのか分からない』、『採用時の期待に応えられているのか分からない』という不安を払拭するようにしています。

4つ目が、参画者本人、所属部署のマネージャー、メンター、人事の4者による定期ミーティングの実施です。合流初日の顔合わせから始まり、1カ月後、3カ月後の合計3回実施しています。このミーティングの場ではプロセスシートの説明や振り返りのほか、マネージャーから参画者へのフィードバック、参画者側へ入社後の気づきや要望などのヒアリングを行っています。主には参画者と受け入れ側の認識合わせのために始めたミーティングですが、人事にとっても現場状況や参画者のリアルな声を把握しやすくなるというメリットがありました。」

社内からの声やNambaさんの実体験をもとにオンボーディング施策のアップデートを行ったとのことですが、具体的にどんな改善点があったのでしょうか?

Namba
「これまでもメンター制や人事面談の実施は行っていたため、全くオンボーディング体制が整っていない訳ではなかったのですが……面談を担当したり、マネージャー陣からの意見をヒアリングする中で、いくつか細かな改善点が見えてきたという感じでした。

例えばメンターに関しては、アサインはしていたものの、コミュニケーションの取り方や頻度を指定していませんでした。それにより、メンター側も『どこまで積極的に関わっていくべきか分からない』となったり、参画者側も『どこまでメンターに頼っていいのか分からない』『質問や相談をするタイミングが掴みづらい』とお見合い状態のようになってしまうケースがありました。

現在は週1を目安に、なるべく定期的に1対1で話す場を設けてもらうようにしています。決まった”場”があることで相談がしやすくなった人も多いようで、小さな変更ですが良かったと思っています。

ほかにも、参画者と人事の定期面談だけだと現場で起こっていることの状況把握が的確にできない、日々の実務指導やフォローは現場に任せきりになっており、サポートの体制や手法が配属によって大きく異なってしまう……などの課題もありました。」

Nakane
「Nambaさんが入社した頃(約2年前)は全社的にフルリモート勤務だったんですよね。今以上にキャッチアップが大変だったんじゃないですか?

僕も前職でフルリモートの経験がありますが、出社していればすぐに解決できることも、リモートワークだと少しためらいが出てしまったりして……。長くその会社にいて、人との関係性ができている状態でリモートに移行するのはまだ良くても、入社時点でリモートワークというのはやっぱりコミュニケーションのハードルが高いんじゃないでしょうか。」

Namba
「そうなんです。私が参画したのがちょうどコロナ禍真っただ中の時だったので、はじめからリモート主体の働き方でキャッチアップに苦労したのを覚えています。実務指導は丁寧にしてもらえたのである程度順調に学んでいけましたが、職場の雰囲気を掴むとか、現場の皆さんの人となりを知るとか、会社のソフト面を知っていくことには時間がかかりました。

現在は週3出社(週2リモート)というハイブリッド型の働き方になっているので、私が入社した頃よりはメンバー同士の交流も活発に行われている印象です。それでも、会社に馴染むためにサポートが必要なことには変わらないと思うので、引き続きオンボーディング施策をしっかりと運用していきたいですね。」

現場メンバーとの協力が鍵
オンボーディング施策の効果

Nakaneさんは今まさにこのオンボーディングを受けている最中ですよね。実際にサポートを受けてみてどうですか?

Nakane
「転職自体は過去にも経験がありますが、それでも新しい環境ということで少なからず不安はあったので、それをかなり払拭してもらえたと感じています。

中でも特に助けられているのが、プロセスシートと合流日に行うミーティングですね。初日のミーティングで『業務で困ったときはこの人に聞いてください』と明確に指定いただけたのもありがたかったですし、採用理由や自分に期待されていること、どんな風に頑張ってほしいのか……などを説明いただき、努力の方向性がクリアになりました。初日にそのようなすり合わせを実施しているのは、新規参画者にとって凄く嬉しいことなんじゃないかと思います。」

Namba
「えー、嬉しいです!そう言っていただけると、実施している甲斐があります。」
Nakane
「プロセスシートも良いですよね。入社したばかりだと、各メンバーのパーソナルな部分はもちろん、会社やチームの全体像がそもそも見えづらく、そこが心理的ネックになることが多いです。でもプロセスシートによって、自分がまずどんな情報を把握するべきなのか、覚えるべき業務は何なのかということが可視化されていて、最初の一歩で躓きづらいようになっているんですよね。

僕は、これから活躍していくための“地図”のような感覚でプロセスシートを活用しています。施策をどう活用するといいのか、という部分をこうして実体験できたので、今後は自分が新たな参画者の方にオンボーディング施策の魅力を伝えていきたいです!」

Namba
「身近にこう言ってくれる人がいて、改めて施策のアップデートをしてよかったと思います。他のチームに参画したメンバーからも『プロセスシート活用しています』という声をもらっていて、Nakaneさんの言うように一人ひとりの地図のような役割を果たしてくれているのだなと感じますね。

この施策にはマネージャー陣や現場メンバーの協力が不可欠なので、正直、運用をはじめるまでは『現場側の負担を増やしすぎない形で運営していけるのか』など不安な気持ちもありました。ですが、そんな心配は無用だったようで、みんなオンボーディングの必要性を理解して積極的に協力してくれています。

施策だけですべてがうまくいく訳ではないかもしれませんが、オンボーディング期間が終わった後も参画者の方が社内でのコミュニティをどんどん広げていけるよう、その最初のきっかけくらいにはなれるようにしたいです。」

「相談や対話がしやすい」
新規参画者から見たf4samuraiとは?

Nakaneさんは入社から約2ヵ月ですね。f4samuraiに入社した感想を教えてください。

Nakane
「実はf4samuraiは以前在籍していた人材紹介会社の取引先だったので、人事の一部メンバーとは元々関わりがありました。当時の印象と比べて意外だったのは、想像以上に対話の機会が多いことです。チーム内外のメンバーはもちろん、役員とも積極的にコミュニケーションを取ることができ、何が課題でどういう風に進めていくのかという議論をする場が多いと感じています。そういう会話が自然とできることが会社自体の雰囲気を作り、相談しやすい環境に繋がっているのかなと思います。」

f4samuraiの特徴として「役員との距離が近い」というのは、社内の色んなメンバーから聞く気がします。

Nakane
「僕にとっては、それが入社する決め手にもなりました。役員との距離が近い会社だというのは会社説明の中でも聞いていましたし、面接官同士の会話などを見ていても、いい意味で『役員と社員が話している』感じはせず、それでも信頼感やリスペクトの気持ちはあることが伝わってきました。

人事という仕事は、会社の基盤である人材を通して組織全体を強くしていく役目があると思っています。そのためには、会社の要である経営陣の考えや方針に共感し、信頼できるというのが何よりも必要なことだと考えていました。選考を通して、f4samuraiではそれができそうだと確信できたことが入社を決めた一番の理由でした。」

チームの雰囲気はどう感じていますか?

Nakane
「人事チームは僕を含めて現在6人体制ですが、雑談で盛り上がりもしつつ、ちゃんと自分の意見を発信できる場もあり、比較的にぎやかな雰囲気のチームだと思います。」
Namba
「毎日チームの朝会を実施しているのですが、出社日にはメンバー同士持ち回り制で話をするという取り組みをしています。チーム内のコミュニケーションが活発なのは、そのおかげかもしれないですね!」
Nakane
「そうだと思います。周りのチームの方と話すとき、よく『人事チームは賑やかだね』とか『よく笑い声聞こえる』と言われます。人事チームは明るいほうが会社にいい影響を与えられると思うので、うるさくない程度に(笑)今後も賑やかにやっていきたいですね。

会社全体でいうと、開発業務を行っているメンバーが多いこともあり、比較的静かなオフィスだと感じましたね。もちろん話し合いが必要な場面ではチーム、職種間でもコミュニケーションが取られていますし、飲み会などのオフの場では全員で一緒に盛り上がる空気感もあります。オンオフのメリハリがしっかりしているイメージでしょうか。

採用担当をしていると、現場のマネージャー陣に相談に行くことが多いのですが、どなたも建設的な話し合いができる前向きな姿勢を持っているので、とてもやりやすいと感じています。」

f4samuraiの好きなところを教えてください。

Namba
「私はf4samuraiで働いている人たちの人柄が好きです。Nakaneさんのいうように、イベントのときに一緒に盛り上がれる、誰とでも打ち解けられるというのは一人ひとりの気のよさや優しさが根底にあると思います。新たに参画した方から『誰々さんとよく話している』という話を聞いたり、『実はあの人とあの人が仲良し』という話を聞いたりすると、社内の人の輪が広がっている感じがして人事として嬉しいですし、そのような人同士の関係性が組織の結束力を生んでいるのかなと思っています。

あとは、個々の技術力が高く、尊敬できる人がたくさんいるのは魅力的ですね。」

Nakane
「一人ひとりの技術力や仕事の質の高さは、僕もとても尊敬しています。普段自分が生活している中で、ゲーム開発者やクリエイターという職業の方たちと関わる機会はなかなかないので、自分にはない考えや新しい価値観を見つけることができ、日々刺激をもらっています。そういった一人ひとりの個性が、組織としての強さやf4samuraiらしさのベースにあるのかなと感じています。」

Nambaさん、Nakaneさんが一緒に仕事をする中で、お互いの尊敬するところや真似してみたいと思うところはどんなところですか?

Nakane
「Nambaさんは相手の話をしっかりと聞いて、何を考えているか、何に困っているかを引き出すのが非常に上手な方だと思っています。また、それを解決していくためのアクションも個人的に参考にさせてもらうことが多いですね。実際に社内メンバーとのやり取りを見ていても周りから信頼されているのが伝わりますし、それが人事への信頼や会社の信頼へと繋がっている気がします。」
Namba
「ありがとうございます!Nakaneさんが入社してから今まで見てきた中で特にすごいなと思ったのは、自分の意思をしっかりと持ち、それを適切な相手へとはっきりと伝えられるところです。私は周りからどう思われているのか、特に新しい環境だとなおさら気にしてしまうタイプなので、相手や環境に左右されず真っ直ぐ自分の思っていることを伝えられるところは見習いたいなといつも思っていますし、とても尊敬しているところですね。」

人事担当として目指す成長とは
今後の目標

今後のオンボーディング施策の展望や、個人としての目標を教えてください。

Namba
「今後オンボーディング施策の運営は、私から徐々にNakaneさんに引き継いでいきたいと考えています。アップデートをしたとはいえ、実際に運用していくなかできっとまた改善点や課題が出てくると思いますし、運営者が変われば視点も変わるので、Nakaneさんのカラーも反映させながら施策としての完成度をどんどん高めていってほしいですね。Nakaneさんが現時点で考えている改善点はありますか?」
Nakane
「いま考えているのは、職種ごとに合わせた対応を強化できないかというものですね。オンボーディングは中途入社の方が対象となるので、エンジニアやイラストレーターなど一人ひとり職種が異なります。そうなると必要な情報やキャリアの考え方なども違ってくると思うので、オンボーディング施策も職種ごとに最適化しても良いのかなと。そうやって皆さんのキャリアの可能性をもっともっと広げていきたいですね!」
Namba
「素敵ですね!ぜひ実現していっていただきたいです。

個人としての目標でいうと、これまで担当していた中途採用はNakaneさんが入社してくれたことでほぼバトンタッチができているので、今後は新たに任された新卒採用に力を注いでいきたいと思っています。新卒採用ならではの取り組みや採用の視点など、これから学んだり挑戦したりできることがたくさんあると思います。

人事の業務領域はとても広いので、引き続き色々な仕事を経験しながら知見を深めていき、その力を活かしてf4samuraiの新卒採用をさらに強化していきたいです。」

Nakane
「f4samuraiの人事としてやっていきたいことはたくさんありますが、その中でも力をいれていきたいのが、協力してくださっている人材紹介エージェントの方や求職者の皆さんにf4samuraiの魅力をより広く、深く知っていただくことです。

特にエージェントの方には、職場の雰囲気などの非言語的な部分も含めると、まだ会社の魅力を伝えきれていない部分があると感じています。『f4samuraiのこういう部分が魅力的なんだ』『こういう人材が活躍できる』ということを積極的に発信していきたいですね。また将来的には、f4samuraiにとって必要な人材の確保するという観点での採用はもちろん、会社や事業を成長させていくための戦略に人事として携わっていきたいです。」

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