若手ディレクターと中途エンジニア
二人三脚で挑んだチャレンジプロジェクト

K|ディレクター
2012年f4samurai入社
Y|サーバサイドエンジニア
2021年f4samurai入社

2023年8月にリリースを迎えたf4samurai企画・開発タイトル『アンジュ・リリンク』。
企画を立ち上げたのは、アンジュ愛に溢れる当時20代後半だったK。そしてそんなKを支えたのは中途入社のベテランエンジニア・Yでした。
若手ディレクターをプロジェクトの責任者に据え、f4samurai独自の“チャレンジプロジェクト”として始動した本作がリリースに至るまでの2人の想いに迫ります!

『アンジュ・リリンク』とは?
KADOKAWAのメディアミックスプロジェクト「アンジュ」の最新スマホゲームで恋愛アドベンチャーRPG。トレーディングカードゲーム(以下)に始まり、TVアニメ、f4samuraiで企画・開発・運営を行ったスマートフォン向けゲームの『アンジュ・ヴィエルジュ~ガールズバトル~』、小説、漫画などにも展開されている。シリーズの通称は『アンジュ』。

『アンジュ』シリーズに対する強い想い

リリースを迎えての感想はいかがでしたか?

K
「ユーザーの皆さんから非常に良い反響をいただけてとてもうれしいです。このプロジェクトは『アンジュ』シリーズのファンの方に届くようにというコンセプトで開発を進めていたので、「待ってました!」「こういうゲームがしたかった」というユーザーの皆さまからの温かいコメントにとても励まされました。」
Y
「開発に時間がかかってしまい、ユーザーさまに対しても会社に対しても申し訳ない気持ちもありますが、Kさんとのやり取りやほかのチームメンバーとの関わりも深まるなかで、当初想像していたよりもだいぶ熱く、濃い開発期間でした。まだまだこれからがんばらなければ!という気持ちと、一旦リリースできたという達成感を同時に感じています。」

このプロジェクトをはじめに提案したのはKさんですよね。それまでf4samuraiではどのような仕事を担当していたのですか?

K
「f4samuraiには大学生のときにアルバイトとして入社して、さまざまなタイトルの開発をサポートさせていただきました。そのなかの一つに『アンジュ・ヴィエルジュ~ガールズバトル~』の新規開発があり、それが『アンジュ』との最初の出会いでした。リリースを迎えたとき、ユーザーの皆さんがとても喜んでいる姿を見て「このままこの業界に就職したい」と思い改めて社員として入社し、その後はずっと『アンジュ・ヴィエルジュ~ガールズバトル~』のチームでプランナーを担当していました。別プロジェクトへの異動の話が上がったこともあるんですが「自分は絶対に『アンジュ』をやりたい!」と言い続けていた記憶があります(笑)。」
Y
「改めて聞くと本当に『アンジュ』一筋ですよね。」
K
「最初に関わったタイトルというのも大きいのですが、元がTCGなのでリアルイベントが多く、お客さまと直接触れ合う機会が多かったことが『アンジュ』を続けたかった一番の理由ですね。間近に実際のお客さまがいて、『アンジュ』を楽しんでくれていて……という姿を見ていると、この方たちのためにがんばりたいという想いがどんどん強くなっていきました。」

『アンジュ・リリンク』立ち上げの経緯

その後、『アンジュ・リリンク』の企画を立ち上げたきっかけは何だったのでしょうか?

K
「『アンジュ・ヴィエルジュ~ガールズバトル~』のクローズが見えてきたのが2017年頃、ちょうどTCGのサービス休止の2017年と同じタイミングで、KADOKAWAさん側でもサービスを休止することが正式に決まりました。

そうなると『アンジュ』というコンテンツ自体がなくなってしまうことになります。そんな状況のなか、TCGの最後のイベントがあったのですが、お客さまがみんな悲しそうで、泣いている方もいて……。そのときに「このまま終わらせたくない!」と強く思ったことがきっかけです。

あと、KADOKAWAさま側にも熱量の高い担当者の方がたくさんいらっしゃって。これだけコンテンツを愛してくださっているお客さまがいて、制作側の熱量もある。きちんと条件が揃えば、『アンジュ』の次の作品を作れるのでは?と考えて提案したところ、嬉しいことにチャンスをいただけることになったんです。」

企画立ち上げの際、特に大変だったことは何ですか?

K
「会社と僕のやりたい方向性を合わせるところに一番苦労しました。f4samuraiはありがたいことに、多くのゲーム開発協業のオファーをいただくほか、長く運用している既存タイトルもあります。よって新規企画を進めていくには人材やお金などのリソースをプロジェクト責任者が能動的に確保していく必要性があるのですが、僕のようなディレクター経験がない人間が、ただ「『アンジュ』の新作をやらせてくれ」と言ってもOKを貰えないだろうと踏んでいました。」
Y
「KADOKAWAの担当者さまにも、こちらの担当者にも熱意があって、根強いファンの方々もいるという基本の条件は揃っているけど、それは他のIPでも勿論言えることですからね。」
K
「そうなんです。そこで、改めて『アンジュ』プロジェクトの特徴を振り返ると、他のIPと比べて、担当者間に前作で培った関係性があるおかげで自由に提案ができ、f4samuraiらしい開発ができるというアドバンテージがありました。なので『新しいシナリオの見せ方や技術的な挑戦ができる』ことをコンセプトに提案すれば、会社の方向性とも合致するんじゃないか……と考えたんです。僕はそれまでゲームの内容をどうするかということしか考えていなかったので、改めてプロジェクトの方向性を定めて会社に提案し、無事予算をもらって発足できたのが2020年6月頃です。」

「チームで目指すべきものが見えた」
ベテランエンジニアの加入で起こった変化

その後、中途採用でYさんが入社したんですよね。Yさんのキャリアについても少し伺いたいのですが、転職のきっかけは何だったのでしょう?

Y
「前職では主にPC向けゲームの開発をしていたのですが、20年近く一社に在籍していたため、その会社の開発スタイルやその中で自分なりに培ってきたやり方しか経験できていませんでした。長年続けたことで不便はなかったのですが、やっぱり他の会社の進め方を知りたい、新たな環境で学んでみたいと思い転職を決意しました。」

20年近く勤めた会社から転職するというのは、大きな決断だったと思います。その中でf4samuraiに入社を決めた理由はなんでしたか?

Y
「作ったタイトルがどれもセールスランキング上位に入っているのを見て、ヒット率が高いと感じたからです。いくつもヒットタイトルを生み出しているということは、博打ではなく、きちんとした計算や根拠に基づいて開発しているのだろうと思ったので、その開発手法を学ぶべく入社を決めました。」

Yさんの入社タイミングは『アンジュ・リリンク』プロジェクト始動から約1年後ですよね。それまではどのように開発を進めていたのでしょうか?

K
「最初のメンバーは僕とエンジニアの2人だけで、スポットで他プロジェクトのデザイナーにUIなどを手伝ってもらいながらプロトタイプ制作をおこなっていました。ひたすら企画を練っては実装できるか試してみて……繰り返しですね。
その後、協力会社様の参画が決まり、バトルの開発に着手できるようになってしばらく経ったタイミングで、Yさんがジョインされました。」
Y
「私が入ったとき、第一印象だと企画も実装もけっこう固まっているように見えたのですが、実はガワだけができていて中身が定まっていないと言いますか、まだ開発の進め方としては少々チグハグな部分がありました。」
K
「Yさんが入るまではその状況がずっと続いていましたね。開発を進めても“なんとなくそれっぽいもの”ができるだけで、関係者の方々を不安にさせていましたし、自分としても作りたいのはこういうものではなかったし、そもそもユーザーさまに満足してもらえるラインには達していなかったし……。『しっかりやりたいのにできない』という苦しい時期でした。」

行き詰っているタイミングだったんですね。入社したてのYさんにとって、その状況はいかがでしたか?

Y
「早々に“お客さん気分じゃいられない”と身が引き締まりましたね。転職理由でもお話ししたように、正直入社した時は『まずは見て学ぼう』と思っていたんです。ですが、プロジェクトの状況を見て『受け身のままじゃダメだ』とすぐに思いました。開発や業務を効率的にできる方法を考えたり、うまく進んでいない部分はどこなのか棚卸しをしたりと、積極的に首を突っ込んでいく方向にシフトしました。」

Kさんは、Yさんの合流によってどのような変化が生まれたと感じていますか?

K
「一番プロジェクトに新しい風を吹かせてくれたのは、Yさんが“レビュー者”になってくれたことだと思います。それまでは作ったものを時々役員にレビューしてもらっていたのですが、時間も限られている中ゼロから仕様の意図やそこに至った経緯を説明し、実際に触ってレビューしてもらうという工程が想像以上に難しく……情報不足により役員側もレビューがしづらかったり、指摘を受けたことと修正内容がかみ合わなかったりしていました。そこへYさんが入ってくれて、技術的にどうかということももちろんですが、そもそもの開発の進め方や作り方に対して的確に指摘をしてくれたことで様々なことを改善していけたと感じています。」
Y
「サーバーはないし、UIも動いていないけど、バトルだけめっちゃできてる、みたいな感じでしたね(笑)。」
K
「でしたね(笑)。協力会社さんに対しても、僕がうまく連携できていない点が多かったのですが、そこにもYさんが入ってくれたおかげでやりとりがスムーズになりました。技術的な面でのアドバイスや進め方の提案をしたり、要望を伝えて折り合いをつけたりと、潤滑油のような働きをしてくれました。

それまで行き当たりばったりだった開発が、Yさんの加入によってはじめて「チームとしてここを目指そう!」と同じ方向を向いて進められるようになっていきました。」

f4samuraiで挑戦できた理由
責任者という立場になってみて

今回のプロジェクトのようなチャレンジがf4samuraiでできる理由は何でしょうか?

K
「やはり会社全体が“挑戦しやすい”雰囲気なのだと思います。f4samuraiはチームへの貢献度が高く、積極的に手を上げる人を応援する会社です。なので、今回僕が挑戦させてもらえたのは長く在籍しているからではなく、日頃の業務にただただ一生懸命やっていたからじゃないかと。」

しっかり実績を残すことで、やりたいことをやらせてもらえるようになるということでしょうか。

K
「そうですね。ただ、目に見えるような実績だけで評価しているわけではないと思います。

以前アニメ版『アンジュ』の企画会議にf4samurai責任者として出たことがありましたが、当時の僕は経験も実績も浅かったので、「自分が責任者では会社に迷惑をかけてしまう」と田口さん(COO兼ディレクター)に伝えました。すると『自分が正しいと思うことを全力でやって、それで会社に迷惑をかるならかけてみろ』と背中を押してくれたんです。

この言葉のおかげで『じゃあもう僕は自分のできることを全力でやるだけだ!』と開き直ってやり切ることができました。でもそれは僕が凄い実績を出していた人間だからではなく、日々の業務に真摯に取り組んでいる姿を見てくれていたからだったのかなと思っています。業務のプロセスを評価して、信じて任せてもらえる環境なのでとてもやりがいを感じます。」

実際に今回、プロジェクトの責任者という立場に立ってみていかがでしたか?

K
「説明責任がすごく増えた印象でした。責任者になるとメンバーだけでなく、自社の役員陣や他社の方にもさまざまな説明をしなければなりません。だからといってプレイヤーでなくなるわけでなく、手も動かさないといけないし、ディレクションもしなくちゃいけないし……役割が増えるぶん、タスクの優先順位がきちんとつけられているのか、一つひとつの仕事のクオリティをしっかり出せているかなど、課題や不安も多く感じました。」

責任者とプレイヤー、二足の草鞋状態だったんですね。

K
「はい。そんな状態が続いてついにパンクしてしまいまして……。それを救ってくれたのもYさんでした。チームへの説明や会社への説明を一緒にやってくれたりして、それまで孤独感を感じていた中、はじめて同じ目線で、同じ仕事をやってくれる仲間ができた感覚でした。このプロジェクトのディレクターは僕ですが、Yさんもほぼディレクターだと思っています。僕が一人でやりきれなかったところを二人三脚で取り組んでくれたことに感謝しかありません。」

2人で乗り越えた開発
互いの尊敬するところと今後の目標

Kさんから見た、Yさんの凄いところ・尊敬しているところはどんな点ですか?

K
「ひとつは、いただく指摘に全部筋が通っているところです。指摘通りにやってうまくいくことも、そうでないことも当然ありますが、その過程に納得感があるので、うまくいかなくても振り返りやすいですね。困ったときはいつもYさんに相談しちゃいます。」
Y
「よく『言い方が理屈っぽい』と言われるので、そう捉えてもらっていたのはうれしいです(笑)。」
K
「(笑)。もう1つは、そういった提案をどんなに大変なときでもずっと続けてくれるところですね。どんな状況でも投げ出さず、そのときの最善を尽くしてくれるところにすごく助けられますし、尊敬もしています。」

逆にYさんから見て、Kさんの尊敬するところはどこですか?

Y
「ガッツがあるなといつも思います。『これ無理なんじゃないか?』ということに対して、普通なら一部を諦めたり人に投げたりすることを『やります!』と言って全部引き受けて、誰よりも仕事をしますよね。」
K
「なんかすみません(笑)。」
Y
「文句じゃないですよ(笑)。もちろん、分担できるところはあったかもという反省は自分としてもありますが、それ以上に『僕が何とかします』という姿勢が素晴らしいなといつも感じています。」

最後に、今後の目標を聞かせてください。

K
「『ユーザーの皆さまに喜んでもらえるものを作る』という一心で進めてきた開発ですし、これからもそれを続けて、その1点を愚直にやっていきたいです。会社員としては管理職に就くなどのキャリアもあるかもしれませんが、僕はそれよりも目の前のお客さまが喜んでくださることが1番のやりがいなので、より楽しんでもらえるように努力を続けていきます。」
Y
「このプロジェクトはKさんが始めたもので、そこへの自分の関わり方を悩んだ時期も正直ありました。でも、最終的にどうしたいかという答えはKさんの中にあって、そこがプロジェクトの核になっているなと最近改めて感じています。私はKさんの考えをしっかり形にする立場として動き、結果としてみなさまに楽しんでいただけるものをお届けしたいと思っています。」
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