全力で挑戦し、助け合う。
すべては良い作品をつくるために

M|ネイティブエンジニア
2022年f4samurai入社
H|ネイティブエンジニア
2018年f4samurai入社

2022年にリリースしたIPタイトルをメインエンジニアとして牽引したHと、約1年前にf4samuraiへジョインし、プロジェクト開発にも携わりながら「技術戦略チーム」の立ち上げに参加しているM。

そんな2人が、作品開発時のエピソードを紐解きながら、エンジニア目線から見たf4samuraiの環境・カルチャーについて語り合った。

3Dタイトルにおける挑戦

Hさんが開発に挑戦した作品はf4samuraiで今までにないチャレンジが多いプロジェクトだったと聞いています。

M
「f4samuraiで2本目の3D案件だったこともあり、他プロジェクトで使ってこなかった技術がいろいろと導入されていましたよね。新規採用した技術のうち、特に印象的だったものはありますか?」
H
「さまざまありますが、原作IPらしさを実現する上で欠かせないものだったなと思うのはTimeline、UniversalRenderPipeline(URP)、BehaviourDesignerあたりでしょうか。まずTimelineは、時間軸に沿った各種演出の再生を実現するために導入しました。本作の目玉である、キャラの各種カットイン演出は、Timelineによって実現されています。リアルタイムで編集・再生ができるのと、カスタマイズ性の高さがとても便利でしたね。

URPに関してはかなり多くの機能を使いこなしていると思います。描画パスの差し込みといったカスタマイズ性の高さのほか、ビルトインのパイプラインと比べて軽量であることも選定の決め手になりました。ちなみにシェーダーはUnityChanShaderがベースのものをメインで使っています。BehaviourDesignerは、ビヘイビアツリーを使って、バトル中のユニットAIの実現(経路の選択、停止や攻撃などの行動の決定)を行うために採用しました。」

新しい技術を使い倒して、次につなげる

M
「ほかにもAddressableAssetSystemやUniTaskなど、過去社内で採用したことのない技術が数多く使われていますよね。新しいものを使うのは楽しい一方、大変なことも結構多いと思うのですが、どうでしたか?」
H
「そうですね、特に導入したての時期は運用方法の知見が十分になく、細かい不具合に苦戦することもありました。例えばAddressableAssetSystemは私がメイン担当ですが、細かい機能面の不足を補うためや、具体的な処理内容を知るために、都度実装を読んで学びながら対処していきました。ただプロジェクトメンバーの皆さんが新しい技術に寛容なだけでなく、きちんと使い倒すことまで考えて細かい不具合も粘り強く調べてくれたので、とても助けられました。新しい技術を導入して知見を貯めることは、会社にとっても次につながる資産づくりになったのかなと思っています。」
M
「導入する技術というのは、エンジニア主導である程度自由に選べたのでしょうか?」
H
「企画のコンセプトやイメージを実現するために必要な技術はさまざま取り入れていきました。『新しい技術を使ってみたい』という思いで試してみたものもゼロではないですが、過去プロジェクトのノウハウをそのまま持ってくることができず必然的に別の手段を考えた、というパターンが多いですね。過去案件でも実績があって本作でも採用しているものとしては、機能的なものだとLive2DやCRIWARE、非機能要件的なものだと、UniTaskやUniRxなどが挙げられます。」
M
「なるほど。必要性に駆られてとはいえ、プロジェクトの事情に合わせて新しい技術を採用できる環境なのは良いですね。」
H
「他のチームだとまた異なったアプローチをしているかもしれませんが、『この技術が必要なので採用したい』と提案して眉をひそめる人はあまりいないのかなと思います。結構アグレッシブな人のほうが多いというか……私とかMさんとか(笑)」
M
「ははは、確かに(笑)。会社としてもそこまで固まった共通基盤があるわけじゃないから、プロジェクト単位で『こういう風にやってみようか』という議論がしやすいというのも良いところですよね。」

仕様の実現方法はエンジニア主導で考える

M
「話を聞いていると、結構エンジニア主導で決められることが多そうな印象ですがどうですか?」
H
「そうですね、作品のコンセプトや仕様自体はもちろん企画側で考えていますが、それをどう実現するかはエンジニアの裁量に任せられていますし、細かい仕様面のすり合わせについても、エンジニアから働きかけて議論することが多いです。ゲーム業界のなかで比較しても、その傾向が強いような気がします。また少し脱線してしまいますが、本作では演出をリッチに見せるために、さまざまなアセットを作成する必要がありました。なのでゲーム上の機能を作るだけではなく、デザイナーさんが編集するためのエディタ拡張の実装やドキュメント化、すり合わせもエンジニアが行いました。他のゲーム会社だとテクニカルアーティストさんがやるような範囲についても、各メンバーが率先してカバーできていたように思います。」
M
「確かに、うちで活躍しているエンジニアの人って、単なる実装者というよりも仕様を実現するためのワークフローまで考えられる人が多いイメージですね。」
H
「はい、プロジェクトの人数も多いわけではないので、プロジェクトのアーキテクチャまで自分たちで気にする必要もありますし……。スケジュールや現在のコードベースを軸に、どうやって機能に柔軟性をもたせながら実装するかまで考えられると強いんじゃないかと思います。」
M
「予算についての話がエンジニアに降りてくることは結構あるんですか?僕の前職だと、予算とスケジュールから逆算するかたちで作り方を考えていく感じだったんですけど。」
H
「予算についてはプロデューサーやディレクターがハンドリングしてくれているので、いちエンジニアが予算を気にしながら開発するということはないですね。その分、作ることに集中できるのでありがたいです。」

手を挙げて、挑戦する人を応援してくれる

M
「Hさんは、プロジェクト立ち上げ時から関わっていたんですか?」
H
「私は立ち上げから3〜4カ月経った頃にジョインしました。インゲームはある程度バトルなどが形になっていて、技術選定の一部が終わっている状態でしたね。例えば描画まわりのカスタマイズ性が必要だからURPを使おうとか、ユニットが1マスずつ動いたり攻撃したりする仕様なのでビヘイビアツリーを使おうとか……そのあたりは決まっていました。入社当初から『新規開発をやりたい』という希望を出していたこともあり、まだまだ実力不足なところもありましたがチャレンジさせてもらえることになって嬉しかったですね。その後ネイティブ周りのリードエンジニアも任せていただき、勉強になりました。」
M
「そこはやっぱりHさんが、技術的な経験値以上に、信頼される動きをしていたということではないでしょうか。」
H
「どうなんでしょう……(笑)。リーダーになったのはタイミングやリソース面の事情もあったので、自分が選ばれたとまでは思いませんが……。」
M
「そんな謙遜しないでくださいよ(笑)。ネイティブチームリーダーのSさんに聞きましたが、1つ前に担当されていたオルサガ(オルタンシア・サーガ)チームにいたとき『技術的にも難しく根が深い不具合をなんとか直そうと粘り強く対応していた姿が印象的だった。当時開発中だった本作のチームに異動してからもプロジェクトを良くしたいという気持ちであふれていたことに加えて、それに伴う技術力もあったからリーダーとして選んだ』と聞きましたよ。」
H
「それは恐縮です……。チーム異動後、『はじめて担当する新規プロジェクトだから、全力であたって成功させたい』という、執念のようなものを持っていました。自分が30代を迎えるタイミングで大きなチャンスをいただいて、『ここでやり切れるかどうかがエンジニアとしての今後のキャリアの分かれ目になる』と危機感を感じましたし、だからこそいろいろな機能の実装を担当したり、積極的に提案したり、精力的に動きました。結果としてその動きを信頼してもらえてリーダーにしてもらえたというのはあるかもしれません。」
M
「これまでの仕事ぶりからHさんが信頼できると会社から思われたように、f4samuraiはしっかり人を見ていますよね。会社としてもここで成功させれば、次のステップに行ける、という段階だったので、そのようなときに責任を背負い期待に応えられる器なのかを日頃から見ていると思います。なので、積極的に提案する人や、挑戦する人、決して諦めない人を応援してくれる文化があるように感じます。明確な役割分担や定型化されたタスクがあまりないので、人によってはカオスに感じるかもしれないですが(笑)。だからこそ自分たちで考えていける・作っていけるおもしろさがあるなと。」
H
「本当にそうですよね。そういう環境を楽しめる方はかなりマッチする職場だと思います。」

手を取り合い、協力しあって前に進む

M
「リリース間近は、Hさんもかなり大変そうでしたよね。何か印象的だったことはありますか?」
H
「そうですね、人手も足りなくなってかなり追い込まれてしまったのですが、そのときに他のプロジェクトの人たちがヘルプに入って助けてくれたんです。Mさんも来てくれましたよね。誰かがピンチのときにサッと役員陣や他のチームが手を差し伸べてくれる柔軟性は、すごくf4samuraiっぽいなと思いました。『どうなってるんだ』と詰められて各所にペコペコ頭を下げるようなことはなく、状況を役員に相談したら『そうか、じゃあヘルプ出すよ』とメンバーをアサインしてくださって……精神的にもとても助けられました。」
M
「役員の松野が10周年インタビューで言っていた「会社というのは全体で一つの家族みたいなもの」という言葉がしっくりきますね。社長をはじめ、役員陣が社員と協力しあって前に進もう、という意識のもと、考え行動してくれている感じがします。時と場合に応じて柔軟に対応してくれる姿勢がありがたいですよね。また、役員陣から温和な雰囲気を感じられることもいいなと思っています。面接のときも、『会社の将来のビジョンが知りたい』と質問して、売上や会社規模の話が返ってくると思っていたら、『社員一人ひとりとお互い理解しあえて、一緒に楽しく幸せに働けたらいいよね』という答えで(笑)。その雰囲気に惹かれた記憶があります。」
H
「たしかに、役員の皆さんはすごく親身になってくれるし、単純に仲がいいですよね(笑)。考えが擦り合っているというか。」
M
「そうそう。一緒に会社経営して10年とか経つと、だんだんビジネスライクな関係性になっていきそうな気がするんですけど……うちの役員は普通に3人(CEO、 COO、 CHRO)で楽しそうにおしゃべりしてますよね。」

会社が大きくなっても、フットワークの軽さは変わらない

M
「Hさんって、何年前くらいにf4samuraiにジョインされたんでしたっけ? 入社の経緯も聞いてみたいです。」
H
「もはや記憶が曖昧なんですけど……(笑)、たしか4〜5年前だったと思います。はじめはCocos2d-xを使っている運用プロジェクトに1~2年ほど入って、そのあと異動したという感じです。前職でもゲーム開発の仕事をしていたのですが、サーバサイドがメインでなかなかネイティブエンジニア(クライアントエンジニア)に挑戦する機会がなかったんですよね。サーバ側もおもしろかったんですけど、元々ネイティブをやりたい気持ちがあって。」
M
「なるほど、じゃあネイティブがやれる環境を探していたんですね。」
H
「そうですね。転職を考えはじめたころにf4samuraiで働いている知人が何人かいて、紹介してもらったことがきっかけです。その後面接を受けるなかで、f4samuraiのフットワークの軽さや、手を挙げた人にいろいろやらせてくれるカルチャーに惹かれて入社を決めました。
M
「たしかに、機動力が高いというか……。とりあえず任せてみて、そこからどうなるか見守ってくれる感じがありますよね。スマホゲーム業界全体が成熟してきているなか、これくらいの規模の会社で、そのフットワークの軽さを維持できているのもすごいと思います。僕も最近はカメラ撮影とかまでやらせてもらっているし(笑)。」
H
「Mさん、社内カメラマンとしてさまざまな場面で撮影されていますよね(笑)。」
M
「そうそう、自前の一眼を持ってきて……。写真を撮るカメラの画面って、UnityのCGの表現と一緒なので勉強になるんですよ。」

エンジニアが主役になれる、ゲーム開発の現場

M
「Hさんってプロジェクト内でも、会社全体を見てもコードを書いている量が圧倒的に多くて、そのうえ技術記事も書いていてすごいなと思うんですけど、そのモチベーションの源泉ってどこにあるんですか?」
H
「やっぱりエンジニアの仕事自体に対して“好き”とか“憧れ”の気持ちがあるからだと思います。私は元々文系で、就活前に『プログラマーになりたい』と決心して勉強を始めた身ですし、ネイティブ開発についてもずっとやりたいと思いながらなかなか機会に恵まれなかった時期があったので……。ずっとやってみたかった仕事・憧れていた仕事を今やれているという思いが原動力になっていますね。あとはプログラムっていろいろな分野で活用され、可能性が無限にあるものなので、そこにワクワクする気持ちがあることも自分の原点になっていると思います。」
M
「分かります。僕もいまだに『やっぱりプログラムっておもしろいな』と思うことがよくあります。しかもゲーム業界ってエンジニアが花形にもなれる業界じゃないですか。業種によっては、エンジニアは縁の下の力持ちのような立ち位置になることもありますし、それもまた違ったやりがいがあるとは思いますけど……。ゲーム開発の場ではひとりのエンジニアの努力によって開発の状況やゲームのクオリティが明らかに変わることもあるというか。」
H
「たしかに、特にゲーム開発においてはエンジニアがプロジェクトの土台となるようなルールや設計を行うことが多いので、その土台次第で他セクションのやりやすさやプロジェクトの進め方が大きく変わりますよね。“主役”というと出すぎた言い方になってしまいますが、重要な役割を果たしているという実感は日々得られる環境だと思います。だからこそ、役職関係なく『あの技術が使えるんじゃないかな』『もっとこうしたらどうだろう』と自分から提案していく意識も強まるといいますか。私自身も、元々ガンガンそういうことをしていくタイプというよりは、f4samuraiに入社してからそうなっていった側面もあります。」
M
「『自分が会社のアウトプットに関わっている感覚』を得られますよね。逆に会社側からも、そういう当事者意識の高さや『自分がやるんだ』という姿勢が求められていると思うので、そこがマッチしている人はどんどん活躍していけるんじゃないかと思います。」

仲間募集中! ボトムアップで変化を生み出せる環境

H
「組織面でも、エンジニアにとってもおもしろい環境になっていると思います。以前はプロジェクトの仕事だけで完結してしまっていましたが、技術戦略チームができたことによって横断的な問題解決や業務改善が可能になりましたし、社内勉強会の実施やカンファレンス登壇、外部向け発信なども積極的にやっていく動きが生まれています。やるべきこと・やっていくことを新しく作っていけるフェーズに入ったような感じがしますよね。」
M
「そう思います。f4samuraiはこれまであまり外部向けの情報発信をしていませんでしたよね。特に技術分野の話に関しては。僕も入社してから『もっとこういう情報を出せばいいのに!』と感じることがよくあったので、エンジニアブログを開設したんです。そういう一つひとつの変化も、入社歴に関係なく現場のメンバーがどんどん提案して実行しているので、上層部から決定事項が降りてきて、僕らは言われた通りに働く……みたいな感じではないですよね。アクションを起こしていけば、メンバーでも会社レベルの変化を生み出していけると思います。」

どんな人と一緒に働きたいか、イメージはありますか?

H
「技術面でいうと、例えば描画や3D周りに詳しい方や、ライブラリを実装まで把握して深く使い倒してくれる方など、しっかりとした技術力のある方に来ていただけると嬉しいですね。 また、開発期間やアーキテクチャの全体感も見て開発を進めていく必要があるので、コードベース全体でどうするべきか考えられる方や、特定の技術にこだわらず新しいものを吸収していけるようなマインドセットを持つ方と仕事をしたいです!業界の流れをみても、さらにいろいろな面での作り込みや技術力の強化をしていく必要があると思います。マインド面では、フットワークが軽くて、f4samuraiのカルチャーに魅力を感じていただける方、チームで何かを作ることが好きな方と一緒に働きたいです。」
M
「Hさんと同意見です。あとは単純に、いろいろなものを作ることが好きな方ですかね。『趣味でゲームを作りましたよ!』とか『こういうツールって便利だったりしませんか』など、ものづくりが好きな方や、作ったものや技術を言語化し周囲にアウトプットできる方だと嬉しいです。あとゲームが好きで、ゲーム作りの仕事に対してロマンを持っているような方がいいですね!」
H
「ロマン、大事ですよね!」
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