
「ゲームのつくり方」をデザインする
それがエンジニアに求められる仕事
2016年f4samurai入社 Y|ネイティブエンジニア
2020年f4samurai新卒入社
新卒入社してちょうど1年経ったネイティブエンジニアのYが、ネイティブエンジニアチームのリーダーであるSに、f4samuraiの開発環境の特徴、ゲーム制作におけるエンジニアの役割とは何か、そして目指す将来像について話を聞きました!
- S
- 「Yさんはどうしてf4を受けようと思ったの?」
- Y
- 「はい。ゲーム業界にいきたいという思いは定まっていたんです。f4はボーダーブレイク(ボーダーブレイク mobile -疾風のガンフロント-)、オルサガ(オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団- )、マギレコ(マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝)と自分自身がこれまでプレイしてきたタイトルをつくっている会社でした。説明会に参加したときに佐藤さん(CMO兼プロデューサー)がいろいろと説明してくださっていたのですがとても丁寧でわかりやすかったので受けようと思いました」
- S
- 「そうだったんだね。僕らは限られた人数しか新卒採用していなくて。Yさんはきちんと勉強してきているところ、こちらの意図を汲んだコミュニケーションを取ろうしているところ、学生時代にunityでゲーム開発を行っているところがいまでも印象に残っているよ。
面談の中で技術的な質問もさせてもらったときもしっかり自分の言葉で答えてくれていて、試行錯誤しながら開発してきた経験を持っているんだろうなと思ってオファーさせてもらいました。入社を決断してくれた時はすごく嬉しかったよ!」
- Y
- 「面接でそういうところを見られていたんですね。評価してもらいありがたいです。期待に添えるように技術力を上げていきます。齊藤さんはどういう経緯でf4samuraiに入社したんですか?」
- S
- 「僕はf4samuraiが2社目で、新卒で入社した会社はもっと規模が小さいゲーム会社だったんだ。エンジニア2、3人で複数タイトルの全行程を担当してました。今の環境からは考えられないんだけどね。もう少し規模の大きいゲーム開発がしたいと思って、50~60人くらいの規模のゲーム会社を何社か受けたんだよね。他社と比べると担当範囲も広そうで、役員とも距離が近そうに感じたのが決め手でf4samuraiには入社したんだ」
- Y
- 「前職での経験があって、今のSさんが形成されているんですね。私もいつかプロジェクト全体を見れるエンジニアになりたいです」

意思決定から実装まで一人でやれる
ものづくりが好きな人にはいい環境
- Y
- 「Sさんから見てf4samuraiにはどんな特徴があると思いますか?」
- S
- 「ひとりひとりの仕事範囲は広いかなと思う。f4だと仕事において役割は決まっていても『ここまでですよ』っていうのは細かく決められないじゃない。個人に委ねられてる部分も大きいよね。だからこそ自分から担当範囲を広げて仕事する人ほど活躍できてるっていう事実があるんだよね。
自分が携わっている作品をやり込んでいることは大前提で、例えばデバッグ担当でなくてもメンテナンス明けにいち早くゲームをプレイして正常に動いていることを確認する、異変があれば担当エンジニアに知らせるとかはチーム全体にとって良い動きだなって思う。僕自身もそういう主体的に働ける人と気持ちよく仕事したいと思うし、会社全体を見ても自分から動く人が活躍している傾向にあるかな。
やっぱり大きい会社になると、所属したチームでどこまでの仕事をしていいかっていうのが決まってると思うんだよね。f4は柔軟な体制だから自分の担当範囲外のことでも思いついたアイデアがあれば気軽に発信できるところが良いところだなって。よくも悪くも意思決定から実装まで同一人物がやる場面が多いから、ものをつくるのが本当に好きな人にとってはいいんじゃないかな」
- Y
- 「そうですよね。会社だったり環境によっては出る杭は打たれる環境もあると思うけどf4はいろんな人のアイディアを尊重してくれる環境ですよね。他に裁量権も大きいと感じるのですがその辺はどう思われていますか?」
- S
- 「そうだね、それも特徴だよね。といっても僕はここが2社目なので、詳しいわけではないんですけど(笑)。それでも社内にはいろんな企業出身の人がいますし、普段からみなさんの話を聞いていて、大きいゲーム会社から小さい会社まで、他社での裁量のイメージはだいたいついているつもりです」
「何を」を考えるのがプランナー
「つくり方」を考えるのがエンジニア
- Y
- 「他社さんと比べて、f4の裁量の大きさを感じるのってどんな時ですか?」
- S
- 「f4samuraiではゲームをつくるときにまずは『このゲームをこうしていきます』っていう全体の方針をたてるよね。これはどこの会社も一緒かもしれません。その後、達成するためにどんなイベントをやるのか?どういう機能を持たせるのか?というのはプランナーが考える。僕はプランナーの果たすべき役割で重要なことは『ユーザーさんにこういう体験を届けたい』とイメージを膨らませる部分なんだと思ってる。そしてプランナーだけではそれを実現できないからプランナーからバトンを受け取って、どこに何を、どういう機能を持たせて、どうつくっていくのか、考えて実際につくるのがエンジニアの仕事だと思うんだ。どうやったらプランナーの考えたことを実現できるだろうか?と考えるわけです。
『何を』を考えるのがプランナーの仕事なら、『どう』つくるのがベストなのかを考えるのがエンジニアの役割の中で重要だと思うんだ。だから『別の作り方もあるんじゃないか?』『こんなふうにもできるんじゃないか?』と提案するのもエンジニアの仕事だし、そうやって自由に提案できる環境がある。そんなところに裁量権の大きさを感じるかな」
- Y
- 「そう言われてみると確かにそうですね。入社前は『エンジニアは作業する人。プランナーから降りてきた設計図に従ってゲームをつくる人』という印象が強かったんですけど、この1年間を過ごしてみて、そうじゃないんだって感じることが多かったです。プランナーの描いたイメージを実現するために、その先にはユーザーさんがいて楽しんでいただくために設計図をどう引くのかもエンジニアの大事な仕事なんですよね」
- S
- 「そうだね。プランナーというのはユーザーさんが求めているものをたぶん設計書に落とし込めるのって全体を10だとしたら、そのうち6とか7だと思う。だからプランナーの『こういうことをやりたい!』を受け取って、どう実現するかの仕組みから僕らエンジニアがさらに考える必要がある。6とか7の設計書から完成形の10をイメージして、確実に9までは引き上げていく。それがエンジニアの仕事だと思ってる」
- Y
- 「エンジニアとしての知識や技術だけではなくて、人の意見を汲むことができないといけないんですね。奥深いなと思いました」

技術の選び方に100%の正解はない
目的やコストを複合的に吟味する
- Y
- 「齊藤さんがネイティブエンジニアリーダーとして技術選定の際に気を付けてることってなんですか?」
- S
- 「技術の選定に関しては目的があるときにどの技術を使って実現するのか、そこに100%の正解ってないと思ってるよ。例えばアーキテクチャレベルの選定っていうのはそんなに頻繁にはないことで、開発初期くらいにしかない。開発期間中はもちろん、ローンチ後のいろんな状況を想定して、その先数年間はこれがベストだろうっていうものを選択しないといけないんだよね。僕らが出してるスマホゲームはサービスをリリースしたら終わりではなくて、運営期間の長いあいだ手を入れて使い続けるもの。最新技術を採用するっていうと聞こえはいいけど、世の中にまだ出回っていないものには、普及していないだけの理由があったりする。
長い運営に耐えられるのかどうかは技術選定において重要なことの一つだよ。他にも僕が大事にしてる観点のひとつは、それを使う人は誰なのかということ。デザイナーが使うのか、プランナーが使うのかによっても選び方は変えてる」
- Y
- 「技術選定の際にも、エンジニアとしての使いやすさだけではなくて、ユーザーさんにも、プロジェクトの中で働く仲間にも配慮しているのがこれまでの話と通じますね。そんな広い視野で考えているなんて…尊敬します」
チームとしてのベストを目指す
その先にユーザーさんの笑顔がある
- S
- 「Yさんはネイティブエンジニアチームに配属されてからまもなく1年になるよね。これまでで一番印象に残っている仕事ってなんですか?」
- Y
- 「それはやっぱり、新規実装です。入って最初は修正の仕事をメインでやってたんですけど、周囲の人たちに教えてもらいつつ自分でも必死に勉強して、初めて新規実装をやってみたら『自分のつくったものがユーザーさんに届く』って感覚がわかりました。
そのときはすごく嬉しかったです。それから、インゲームだけじゃなくて環境改善もやってみてほしいっていうお話をいただいて、リモートワークで役立つようにPCの通知機能を変更しました。進捗をオートで通知してくれるようにして、メンバーそれぞれ何がどこまで進んでいるのかをこまめに連携できるようにしました。ユーザーさんに直接届くものではないですが開発を支える機能の一つになったかなと思います」
- S
- 「僕も初めて新規実装した時はワクワクしたことを覚えているな。この1年で成長したよね。僕はリーダーとしてメンバーを育てるには、ある程度任せるということはしなきゃいけなって思っているんだ。でも同時に、品質は保たなきゃいけない。その塩梅は難しいんだよね。
時には『自分がやったほうが早いよ』っていう局面もあるかもしれないけど、そこは抑えて、みんなに挑戦してもらえる場を提供したい。それも自分の仕事だと思ってます。もちろんダメな時はフィードバックしますよ。でもある程度は許容して、尊重したい。みんなが成長していくことでより品質の高い、もしくは多くの作品をユーザーさんに届けられたらいいなって思ってるんだ」
- Y
- 「1年目でいろんなことに挑戦できたのですごくありがたかったです。こんなにいろいろやらせてもらえると思っていませんでした」
- S
- 「そう思ってもらえて良かったです。基本的にはみんなには成長してほしいと思っていますが僕らネイティブチームの中で完結する仕組みじゃなくて、ネイティブとサーバやデザインなどリソースとのつなぎ部分は慎重につくっています。
問題が起きたときに他のチームを止めたり、全体の進行を妨げるような可能性があるからね。ネイティブチーム内で問題が起きる分にはフォローしやすい。だからネイティブ内のやり方については、メンバーそれぞれの思いや意図を汲みたいし、優先させてあげたいって思いがあります。他のチームが滞りなく作業できるなら、メンバーには好きにやってもらっていいんですよ。だから時には先に外側の枠のほうをつくっちゃって、そのあとに中をやってもらうという進め方をすることもあるよ」
- Y
- 「いつかは自分も育成する側の立場になりたいので、参考になるお話です。最初の仕事で何とか助けてもらいながらリリースすることができ、エンジニアとして働く楽しさを体感できました。齊藤さんは今後どんなエンジニアを目指しているんですか?」
- S
- 「やっぱりゼロからリリースまで、リリースから運用まで全部やれる、そういう気概のあるいう人になりたいね。いまはエンジニア業務でゼロから運用までを手がけてるんだけど、将来的にはもっと根本から、ゲーム全体をゼロから広げていける人になれたらいいなって思いながら日々仕事してるよ」
- Y
- 「そうなんですね。そんな夢が!私はまだまだこれからですが、一人前のエンジニアになって初期開発から運用までリードエンジニアとして見ることができるようになりたいです。これからがんばります。今日はどうもありがとうございました」
